データで見る相続
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文書作成日:2023/05/20
過去最高を更新する国外財産調書の提出件数

今年1月に国税庁から、令和3年分の国外財産調書の提出状況(※)が発表されました。ここでは同発表などから、国外財産調書の提出件数や国外財産総額の推移などをみていきます。

1
提出件数は1万2千件を突破

 国外財産調書の提出件数(直近5年分)をまとめると表1のとおりです。

 令和3年分は12,109件で、2年分から6.9%増加しました。国外財産調書の提出件数は、制度が始まって以降、増加を続けています。
 国税局別では東京局が7,755件で最も多く、7.5%の増加となりました。東京局の提出件数は、全体の64.0%を占めています。大阪局や名古屋局、その他も増加を続けています。

2
財産総額は5兆円を超える

 直近5年間の国外財産調書の財産総額の推移は表2のとおりです。

 令和3年分の財産総額は約5.6兆円で、2年分から13.5%増加しました。局別ではその他も併せて、すべて増加しています。特に大阪局とその他は20%以上の増加です。

3
有価証券が20%以上の増加

 直近5年間の財産総額を種類別にまとめると表3のとおりです。

 3年分では、有価証券が前年比21.6%の増加となりました。有価証券は2年分についても前年より20%以上増加しており、全体に占める割合も60%を超えました。反対に、貸付金と建物は2年分より減少しました。特に貸付金は21.6%の大幅な減少となりました。

 新たに国外財産を取得された方などで、国外財産調書についてお知りになりたい方は、お気軽に当事務所までお問い合わせください。

(※)国税庁「令和3年分の国外財産調書の提出状況について
 令和5年1月に発表された資料です。総財産額と局別の財産額の合計額及び財産の種類別の合計額は、四捨五入の関係により一致しない場合があります。
 国外財産調書の提出制度とは、その年の12月31日において、その価額の合計額が5,000万円を超える国外財産を有する居住者は、翌年3月15日(令和5年分の提出からは6月30日)までに当該財産の種類、数量及び価額その他必要な事項を記載した「国外財産調書」を税務署長に提出するという制度です。

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